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長野と松本 [<九子の万華鏡>]

本当はこのタイトルを、うつ病復帰第一弾として考えていた。
それがなんとなく今回のウツははっきりしないまま居座っていた感があり、お盆休み明けのこんな時期になってしまった。

でも九子の中で、これを書くってことは事実上のうつ病終焉宣言のつもりである。


思えば去年の梅雨入りの頃、当時まだ マイぷれすで「デプロメール25mg」という日記を書いていたやまねこさんと、「坂の途中」のるるさん、そして九子が同じ様に調子を崩した。
(デプロメールとは、日本で最初に認可されたSSRIと呼ばれる抗ウツ薬の名称です。)

やまねこさんはうつ病の回復を急ぎ過ぎて、仕事を始められるのが早かった感があった。
だけど可愛い一人息子と大事な妻を持つサラリーマンにとって、病気とはいえ家でごろごろしているのは、周りが思うほど楽な事ではない。
確か復帰後1週間ほどで、また期せずして会社を休まれた。

彼のすごいところは、うつ病の期間中でもとても素敵な日記を書いていらしたことだ。
何気ない日常の素朴な物達を愛情を込めて写す写真も粋(いき)だったが、ぴりっとまとまった文章に独特の趣(おもむき)があった。

彼の心の中に確かにあった、硬い芯みたいなものも、今となっては懐かしい思い出だ。

その彼が最初の頃に、「さいたま市」になる前の浦和と大宮との確執を書いておられた。
彼がその後すぐに「マイぷれす」を去ってしまうなどとは考えても居なかったので、文章を保存していないのが残念であるが、「長野と松本」みたいな関係がきっと全国いろいろなところにあるのだなあと面白く思って、「今度私も書きますね。」と約束したまま今に至っている。

病気仲間のやまねこさんは、今頃一体何をしていらっしゃるのか。
日記を書くより大切なことを見つけられたみたいな口ぶりだったが、やっぱりこの時期、体調を崩していらっしゃらないだろうかと案じながら、すっかり遅くなってしまった約束を果たそうと思う。


そもそも長野と松本は、明治の終わりだか大正のはじめだかの県庁所在地争奪戦以来、何かと対立している。
県庁争いでは勝者になった我が長野市であるが、実はいろいろなところで分が悪い。

信州という言葉でイメージされる美しい上高地にしろ安曇野にしろ、松本である。
特に今年の平成大合併で、上高地は名実共に松本市になった。

奇しくもニュースを伝えたアナウンサーが言っていた。
「松本の、いいとこ取りですねえ。」

信州大学の本部は、松本市にある。
肝臓移植で話題になった信州大学医学部も附属病院も、松本である。

言うまでも無く小澤征爾の「サイトウキネン」も松本。


その昔長野市が回りの市町村と合併して人口が30万人になった頃、松本の人口はまだ15万人位だったと思う。
それなのに!である。
レストランの数では確か松本と長野は同じであるという話を父から聞いた記憶がある。

今はどうなのか?
気になったので調べてみた。

九子が調べるのだからして、すぐに調べられるネットのサイト数と決まっているが(^^;、レストランの数はその後長野が大部健闘したらしく、人口比くらいまで持ち直したものの、喫茶店の数では今でも松本の方が多いのだ!

これをして何をや語らむ?

長野市の人間は地味なのである。

野沢菜漬でただのお茶を飲み飲み、家で語るのは理屈っぽいと言われる信州人らしく長野市の人間も大好きなのだと思うのだが、お金を払ってまでコーヒーを飲んで語りあう風習がなかなか育たない。

もともと長野市は善光寺のお膝元だ。
熱心な善光寺参りの参拝客は、何は無くても毎年善光寺に来てくれた。
つまり客をもてなす努力など不用だった訳である。

そこで生まれたのが「善光寺商人」とか、「善光寺商法」とかいう言葉である。
要するに「やる気が無い。」という訳だ。(^^;

我が家のご先祖さまなどはその善光寺商人の典型で、「十兵衛の投げ目薬」という逸話も残っているほどだ。

何代前のご先祖様なのかは定かではないがとても学問好きな十兵衛さんが居て、お客さんが目薬を買いに来ると好きな本を読むのに夢中で、面倒くさがって目薬を投げてよこしたという話である。

有名になって語り継がれるほどだからして、相当なものだったらしい。
(まあ気持はわからんでもないが・・・。(^^;)

そう言った善光寺商法の影響か、確かに町には華やかさがない。

数年前まだ子供達がみんな信州大学附属小中に通っていた頃、聞いた話は衝撃だった。

信大附属小中学校には転勤族が多い。その話をしてくれたのもそういうお母さんの一人だったと思うが、長野市は県庁所在地の中で一番ダサイ町なのだそうだ。
来る人みんなが「えっ?ここって本当に県庁所在地なの?」と驚くほどらしい。


う~ん。そうだろうなあ。(^^;


地味さ加減はお金の使いっぷりにも現れていて、良く言われるのが「長野は文化が低い。」
特にクラシックのコンサートやら、値段の張るちょっと上等なコンサートは、みんな松本である。

数年前五嶋みどりさんのコンサートが2年続けて長野であった。
「1万5千円かあ。高いけど世界の五嶋みどりだもんなあ。行かなくちゃなあ。」と思いながら、九子は2年続けて、結局行かなかった。

3年目には五嶋みどりさんもまた、松本へ移ってしまった。

その挙句、長野に来るのは「五木ひろしと石川さゆりの二人のビッグショー」値段は8800円(必ず一万円を切っている)・・・みたいなのばっかり。

でもさ、五木ひろしと石川さゆりで8800円はお買い得よねえ・・・。
・・・・ってな訳で、九子も長野市の文化の低さに貢献している一人なのである。(^^;

「結局は城か寺かの違いっすよ。」
いろんなとこで長野と松本の違いを話題にしている九子に、美容師さんはそう言った。

彼は上田市の出身だそうである。
こちらも真田十万石の城下町で、「城はあるけど、町の真ん中にないのがネックでしょうね。」

だけど、安くて美味しい食べ物屋さんがたくさんあるのを九子は知っている。


なるほど、そうだなあ。

そう言えば全国の県庁所在地は城下町が多い。
門前町というのは長野市以外思いつかないが、どなたか他にご存知だろうか?

城下町には、殿様がいる。
食べ物も着る物も、殿様に献上して愛でてもらおうと町人達は競い合ったに違いない。

何より家来の武士が何百何千といる訳だから、人が集まる。
人が集まるところ、商売が栄え、様々な職業が発展する。

ひるがえって門前町にいるのは、お上人(しょうにん)さんである。
お付の人と言ってもごくわずか。
その上、年がら年中おんなじ絹のお衣を着て、一汁一菜の粗食である。

こうして見ると長野市が文化的に松本市に劣っても、まあ仕方ないのかなという気がしてくる。

唯一良いことを言ってくれたのが、転勤族のTさんだった。

金沢から引っ越して来たTさんは、「ここの町の人はみんな偉ぶらなくておっとりしてるからいいわあ。だってレストランオーナーの奥様に、社長夫人が二人と、歯医者の奥様でしょう?金沢だったら、みんな鼻高々で、付きあってなんかもらえないわよ。」と言った。

九子の住む町はわずか20戸ほどの小さな町だが、確かにTさんの言う通り社長夫人もいれば、レストランオーナー夫人もいる。確かにみんな気さくで、おっとりしている。

金沢の夫人達の気位の高さの話の真偽はともかく、加賀百万石の武士の末裔として、お茶やお花をたしなんで、日々研鑚を積む彼女達が、誇り高い性格に育つのは当然のような気がする。

そういう意味での気位の高さは松本人にもあるようで、その上寒い場所であるから、「おっとりしていたら凍えてしまう。」という訳で、松本や諏訪地方の人々は気性が荒いと良く言われる。

言ってみれば、地味でおっとりしていて気位が高くないわが長野市民は・・・・。
あんまり向上心もないのかもねえ。(^^;

長い間、わが郷土長野市が、せめてもう少し都会らしい町になることを願いつづけてきた九子ではあるが、この頃だんだん変わって来た。

変わってきたのは長野の町の方ではなくて、九子の意識の方である。

「まあそれでもさあ、別に困ることはないし、ただっ広い町だからあっち行きこっち行きしていれば必要な物は何でも手に入る。田舎くさいのも個性だと思えば・・・。(^^;」

九子がこの、地味で冴えなくてドンくさい長野市をだんだんいとおしく思い始めている訳・・・・。
それは・・・・。

なんだか自分に重なるのである。

軽症だが繰り返し易いうつ病をかかえて、地味で不器用で、人から見たらなんてつまらない一生かも知れないけれども、ちゃんと仏様に守られてとりあえず大過なく幸せに暮らしているのだ。

派手さの無い町に生まれて、以来ずっとこの町で過ごし、いやだいやだと思いながらも、気がついてみたらいつの間にか「まあ、それでいいんだ。」と思っている。

これが仏教で言うところの諦観=あきらめの境地というやつだろうか。

長野と言う町も、九子という人間も、「それでいいんだ。」と思うようになるまでには、長い年月がかかってはいるが・・・。

ひょっとすると長野市の人々はみんな、仏都の人間らしく誰よりも早く悟りの境地を得ているのかも・・・。(^^;



九子家の古リカは、お盆休みの渋滞を回避して、なぜか箱根の山中をひた走る。
この道は地元の人しか通らない道であると聞いた。

さっきからM氏がしきりにサイドミラーを気にしている。
「後ろから付いて来てるんだけど、先に行かせてやろうかな。この車もパワー落ちてるしな・・・。よし、そこのカーブで譲ってやろう。」

いい人のM氏は、デリカを道の左脇に寄せた。

ビューンとすごい勢いで追い抜いていく車。
それは、果たして!

「げっ!松本ナンバーだよ。なんでこんなとこによりによって松本ナンバーが・・・!。
しかもBMW! 松本の医者か歯医者じゃないの?(譲ってやって損した・・・。)」

・・・・・・って、
全然悟ってないじゃん!(^^;


★ もしよかったら皆様の周りの「長野と松本」関係のライバル都市を九子に教えてくださいね。( ^-^)
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近くの住人

[松本に住んでました]
九子さん こんにちは 掲示板に書き込まれるのをいつも楽しみにしております。

さて、私、独身時代に10年間、松本に住んでいました。こちらの職場に在職中も転職してからも、松本が好きになりましてしばらく住んでいましたよ。

松本の方は”あかぬけ”ていますね。都会的です。そんなに広くないのだけれど・・・今年久しぶりに松本に行きました。全然変わってしまって驚きました。さらに都会的になりました。

また珍しいものや食べ物もお店がたくさんです。有名な店(カレーのおいしいところや、ラーメンのおいしいところなど)これは、というお店がありますね。

それから松本弁がすきです。お弁当ではなくて方言です。
「そうだだよー。これ食べリ(これ食べてみて)」・・ずら弁はちょっといただけませんが・・・

北信言葉の「せったか、せわねーか、せってみろ!」は田舎!って感じでこれも抵抗ありますね。

とにかく松本は好きですが・・・商売はうまくいかないみたいですね。長野の方が商売はし易いみたいですね。
慣れて人柄を分かってくれれば松本はいいところです。

長野市に住んでて申し訳ありませぬ。長野市の住人さま・・・

それから症状が回復されてよかったですね。無理しませんように
私はまだまだ修行が足りませぬ。

別途:座ってて鼻水が出てくるのですが、瞬間的(読経と坐禅中だけ)に効くスプレータイプの薬ってありますか?飲み薬はちょっと抵抗が・・・
レーザーで焼けばっていうお寺のお坊様のアドバイスもあったんですけども・・・

ではまた
by 近くの住人 (2005-08-18 13:07) 

よぽぽ

[長野の人のほうがおだやだかですよね]
長野は広いので同じ長野県といえども、東北信と中信と南信地区では
それぞれ住んでいる人の気質もだいぶ違いますよね。
南信のほうはどうか知りませんが、(九子さんも書かれていますが)一説には
 長野はお寺(善光寺)を中心に栄えた門前町で商売人が多いので人当たりが柔らかく、
 松本はお城を中心に栄えた武士の町なので、無骨な固い気質なのだとか!?
確かに、私も今の職場でお客様に親しんでもらえるまでにだいぶ
時間を要しました。ただ、総じて、信州の人はまじめで働き者
(特に主婦が…)の人が多いですよね~。
爪の垢を煎じて飲ませていただきたい程です。

 子供たちは幼少時にこちらに来ましたので、すっかり松本人
になっています。(^_^;
by よぽぽ (2005-08-18 21:18) 

九子

[近所の住人さんへ]
近所の住人さんは、そんなに長い事松本にいらしたんですか・・。
やっぱり外から見るだけではなく、住んでみても良いところなんですね。

そう。こじんまりしている。
これが素敵な街の条件かもしれません。

長野ももう少し賑やかなところがまとまっていたらまだましだったと思いませんか?

「せったか、せわねーか、せってみろ!」って、面白い!(^^;
一応九子の住んでるところは町の真中なので、標準語話す人が多いのであんまり聞きませんが・・・。

長野の方が商売がしやすいのは、地味な長野に持ってくれば、なんでも珍しがられて良く売れるって意味かもよ。(^^;


スプレー式の点鼻薬は、即効性はありますが、すぐに効かなくなる欠点があります。
アレルギー症状なら、耳鼻科へかかって、坑アレルギー薬を処方してもらう方がいいかもしれませんよ。( ^-^)
by 九子 (2005-08-19 11:24) 

九子

[よぽぽさんへ]
よぽぽさんももう松本に10年ですか!
それなら、長野県の事ももう大分おわかりですよね。( ^-^)

南信の人は、言葉がとても優しくてやっぱりおっとりしていると言われています。伊那とか飯田とか、京都や関西の影響があると言われますよね。

>総じて、信州の人はまじめで働き者
(特に主婦が…)の人が多いですよね~。

これはたぶん世代によります。

母の世代、つまり戦前派は、今でもすごく働き者です。
それに引き換え、戦後派は・・・。

九子ももちろん戦後派ですが・・・。(^^;

>私も今の職場でお客様に親しんでもらえるまでにだいぶ
時間を要しました。

これはたぶん信州人一般に言えるかもしれません。よそ者を受け入れない気質みたいなのがあるのかもしれませんね。

こんどもし松本へ行く用事が出来たら、連絡させてね。( ^-^)
by 九子 (2005-08-19 11:35) 

九子

[せった!]
近くの住人さん、ごめんなさい、近所の住人さんと書いてしまいました。

近くの住人さんとの話の中で「せったか、せわねーか、せってみろ!」ってのが出てきましたね。
たぶん皆様お分かりと思いますが、「言ったか言わないか言って見ろ!」ってことですよ。( ^-^)
by 九子 (2005-08-19 14:04) 

近くの住人

[Re:せった]
九子さんへ
そうですよ。年配の方なんかまだこういう言い方してるみたいですね。田舎っぽくって良いと言う人もいるかもしれませんね。
そういえばHP掲示板って全国ネットでしたね。「言う」というのを「せう」といいますね。北信の方は・・・

それから「走る」というのを「飛ぶ」って言いますが共通用語ですか?「これから俺、すぐに飛んでって取り行ってくらー」って。
「これから私、すぐに走っていって取りに行ってくるわー」ですが、いかがでしょうか?

HN・・・お寺の例のお坊様は「ご近所様」って呼んでくれてますから、どっちでもかまいませんよ。ではまた
by 近くの住人 (2005-08-19 18:54) 

よぽぽ

[「飛ぶ」は山梨でも使ってますが…]
近くの住人さんはじめまして。
「飛ぶ」と言うのは山梨でも使ってます。
“かけっこ”のことを「とびっこ」と言ったりしてましたから。
でも、他の県の人には通じないので、甲信地区の言葉でしょうか?

 あまりに自然に使いすぎていて方言だと気付かない言葉とか、
何気に使ってしまう言葉とかありますよね。
「それ何?」
と言われて説明に困ったことありませんか?

九子さん…
>こんどもし松本へ行く用事が出来たら、連絡させてね。( ^-^)

ぜひぜひ…。ご連絡お待ちしてま~す。
by よぽぽ (2005-08-19 22:56) 

近くの住人

[よぽぽ様へ]
よぽぽ様、こちらこそはじめまして。

そちらでも「飛ぶ」と言うのですね。私も東京出身の方に話した時がありまして「飛ぶってなんだよ?空を飛んでいくのかよ」って
笑われてしまいました。

北信に住んでいましても、できるだけ標準語(?)で話すようにしてますが・・・最近は何が標準語かわかりませぬ。

九子さまの御近所に住んでおりまして、最近いろいろお世話になりました者です。
by 近くの住人 (2005-08-20 12:50) 

九子

[山梨でも・・・]
「とぶ」と言うのですね。かけっこの事は「とびっこ」!
長野では「どびっくら」と言います。「とびくらべ」って事でしょうか。

昔 円なんとかさんの歌で「とんでとんでとんで回って回って・・・
」と言うのがありましたが、そうすると甲信地域の私達は空中を飛び回るという意味なのに、地上を平面的に「とびまわる」という意味に解釈していたかもです。(^^;
by 九子 (2005-08-20 17:29) 

あずーる

[松本は長野・・・信州]
こんばんわ♪
九子さんにとって、長野と松本ってえらぁ~く
違うような感じがしますが、
私の好きな信州は、観光客としてだから長野も
松本もいっしょなんですよ。

山が沢山あって、自然に囲まれていて、
おしゃれなカフェがあれば もちろんいいけど
なくても、綺麗な空気や自然 そして広さは 
いちばんのご馳走です☆ 
かえって、都会にあるようなものがないのが
いいのかもしれません。
観光化しすぎた軽井沢なんて行く気もしません。

地元のひとが、外でお茶しないのは、おうちが
十分大きいからではないでしょうか?
都会のウサギ小屋では、お友達もよべないし
自然をみながらのぉんびりなんて できませんもの。

ただ、よそものを なかなか受け入れないって
いうのは、都会でもあるし、田舎では 余計
ひどいのでしょうね。そういう意味では、
都会でもういてる私は田舎にすめそうもありません。^^

<img src='/image/hammy/m019.gif'>
by あずーる (2005-09-19 23:52) 

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